МирыМира╋試作品実験場╋МирыМира##BR##クレーム、リクエストは談話室へ☆「*」は未完了頁デス。

エチュード…1

目を瞑っていても辿り着ける道を歩く時の期待と不安入り交じった軽い高揚感は何と名付けられていたか。一足毎に高まる期待を抑圧し続けて最後は失望を覚悟する過程も同じ名だったか。ともあれ誰しも今の季、不要とされつつ裏で盛んに咲き誇る仇花…そんなもので横死も愚か、と言いあって密かに憧れもする春…。春とは名ばかりの如月は大寒、炬燵が壊れたと聞いて道を急ぐ。家電屋につきあう約束。首尾良く運び込めば熱燗も悪くない、と胸算用、財布の中を頭で確認する。「遅い!」鼠色のコートに両手をつっこんだまま怒鳴る緒方に、白川は微笑んで駆け寄っていった。「ごめん」謝罪も笑顔の白川をロクに見もしないでスタスタ歩き始める緒方。着いて来ないなどとは思いもしないのか。見透かされたようでむくれたいが季節はまだ寒く、トトと小走りで隣に並ぶ。「寒いね」「冬寒いのは当り前だ」「昨夜はどうしたの」「寝た」「寒かったろう…ウチに来ればよかったのに」答えは無い。来ない理由はわかっているのでちゃかして終る。「ボクが温めたげたのにさ!」「馬鹿言え!」耳の赤さが何とも言えない。

2001/02/02(金) 00:00:00

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