凍り花 【上巻】

小蓮―シャオリェン― ミステリー
87ページ(完結) 更新日 2017/07/03 読者 3628人 公開 0 0

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今年の当センターの最優秀作品は、カスタマーサポートセンターのSV、高根 花(たかね はな)さんの風景写真『凍り花』に決定しました。

センター最優秀即賞で、センター長から表彰状の授与、賞金と記念品が贈られます。


普段、部署内で滅多に目立つ事のない彼女を意識する様になったのが、彼女の趣味の一眼レフで収められた一枚の雪に覆われた真っ赤な滴の様な花の写真を目にした時からだった。

何気ない日常の中であれば、恐らく見落としていたであろう燃える様な赤い花弁の小さな花が、雪に覆われ埋もれながらも、朝の光に溶けて浮かべた滴を凍らせながら、その花弁を広げている凛とした美しさが、まるで彼女そのものによく似ていて、僕はそれで気付いてしまった。


彼女が、実は美しい事に。


決して高くない背丈なのに小さく纏まった頭と輪郭で7等身を実現していて、ぱっちりとした二重と色の良いぷっくりとした唇。

鼻は決して高くないけど、小鼻が容姿を幼く見せて、彼女の容貌を引き立てている。

どこか、幼げな顔立ちなのに、いつもどこか憂いのある表情で、時々寂しそうな顔を浮かべる彼女の事が、僕はずっと気になっていた。



赤と青のプラスチックメガネを使い分け、ほとんど素顔を見せる事は無い。

肩甲骨まで伸ばしたストレートヘアは、いつも後ろにゴムで束ねただけの素っ気ないスタイルで、オフィスカジュアルの服装にも、滅多にお洒落を用いらない。

黒のスラックス、白のスキニー、スーツタイプのタイトスカート。

そのいずれかで統一していて、滅多にお洒落なんてしない彼女の唯一のお洒落な格好と言えば、髪を夜会巻きにして、誕生石のネックレスに、ティファニーの腕時計をして、恐らく娘の入園式の為に購入したのであろう、白のアンサンブルドレス位だ。

onedayのコンタクトを付けて、初めて見る彼女の素顔は、本当に美しかった。


周囲がさすがに、彼女の変貌ぶりに驚いていたが、翌日から何食わぬ顔で地味スタイルに戻って、何事もなかったかの様に過ごす周囲は、すぐにその事をまるでなかったかの様にスルーした。


彼女が、中途入社のノンキャリアで、配偶者も娘もいる既婚者であるのが大きいのだろう。

今後、恋愛対象にも、娘が一人、配偶者も居て、状況的に次の子供の出産だって、いつフラグするか分からない出世の見込みのない彼女に、何かしらの思惑は垣間見ない。


成績優秀で人付き合いもうまく人望も厚い彼女が、中途半年でSVにまで出世した事は異例だったが、面倒見は良くとも、人に媚びず、出世欲もない彼女に周囲は、期待を見出さかった。


彼女は、ただひたすら、何かに耐えている様な気がしたのは、彼女が撮ったあの花の写真を見たのがきっかけだった。

いや、正しくは。


ずっと、彼女が何かに耐えて生きている様子を見ていたが、それが何かを知らない僕は、雪降る凍る様な寒さに晒された花を見た事で、花を彼女に置き換えて、まさにあの花自身が、彼女に見えて気が付いたんだ。


彼女は『凍り花』の様な人だと。








2016年末、某セクシー俳優が空前絶後のセクシーは『浮気』『不倫』『ダブル不倫』とのたまっておりましたね(笑)

でも、私、こんな話書きますけど、『浮気』『不倫』『ダブル不倫』 はあ? された方は堪んねえぞっ! ってレベルで大嫌いです。

じゃぁ、なんで、わざわざ、それ全部詰め込んだ話を書いたよ?
って思われた方に、ご説明させていただきます!


『はい、私、今までの結婚生活で、浮気、不倫、ダブル不倫。配偶者に網羅されてしまいました(笑)』


忘れもしない、去年の7月の三連休最終日、月曜日の朝7時20分。

ラリッたダブル不倫相手から、この時間に週末のデートのお誘いを受信。


ライン通知を非表示にする事を、この事で覚えた配偶者でした(笑)

無言で、朝食を作って、掃除をして、洗濯をして、11時を過ぎても起きない彼に、親切心全開の私。

「ねぇ、朝から、ラインが来てるよ。週末、誘って貰ってるのに、いつまでも返事帰さないのは悪いよ。あっ、でも、ダブル不倫をこの際とやかく言うつもりないけど、時間的に非常識過ぎるね。まともな人間なら、この時間はないと思うから、それとなく注意してあげた方が良いよ。そう言うのって、だらしないと思う」


('Д') ←こんな顔してた。


ゆっくり携帯のロックを開けて、内容を確認した後、項垂れていた。

私は、裏切られても、失望しても、もうこれ以上、恋愛しない。

でも、だからって、嫌いにもなるつもりはない。

100点でも、0点でも、私は貴方を選んだんだから。

でも、アイシテルからとは言ってない。


さて、本当は、本当、何がどうして、何処までの話かは秘密です。
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