改訂版・神埼静流の結婚【完】

小蓮―シャオリェン― 恋愛
74ページ(完結) 更新日 2017/07/25 読者 2262人 公開 0 0

それは、極上の容姿から放たれた、氷の様に冷たい眼差しだった。

私が生涯で、一人だけ愛した人だったのに。

初対面は最悪だった。





「おい、お前」

「はい。何でしょうお客様」




ぶっきらぼうに声をかけ、煩わしげに私を見る。



「バイトを辞めるのを、辞めろ」

「は!!このお店、今日で閉店です。移転するんです、遠くに。だから、辞めるの辞められません」




艶々の綺麗な黒髪、白い肌。

長身大柄には似つかわしくない端正な顔立ち。

だから余計に、凍り付く様な冷たい感じと、王者の様な傲慢さを表現するのに『イエティ』が殊更似合って感じられた。



「そうか。じゃぁ、話は早い。黙って俺のものになれ。そしたら、好きなだけ贅沢させてやる。好きなだけ、カネを使え。望むなら、セレブな暮らしをさせてやる」

「えっ、困ります! セレブ、興味ありませんから。 あの私、高校生! 17歳なったばっかです。大人がコドモと付き合ったら……犯罪になるって知ってます?」


雪山から降りて来たばかりで、頭が正常に回ってないのかしら。

私、お弁当屋でバイトする高校生だよ。

人身売買される程、両親は貧乏だけど、おカネに困ってないし。

私だって、そこまで追い詰められちゃいない。



「あぁ、常識だ。安心しろ、俺も17だ、もうすぐ18になる」


嘘、学生?

本当かな……。

二十歳過ぎに見えますけど。

指摘したら、『老けてる』って激怒されたら怖いから言わないけど。



「……あの……そもそも」

「何だ?」

「嫌なんですけど!!」

「分かった。さっきも言った。黙れ、と」

「嫌です」

「良いから黙って俺のものになれ







高校生にして都内一の実力を誇る極道の若頭をしている

サイコパスな冷酷若頭 神埼 静流



×



幼少の頃のトラウマを抱えながらも必死にそれを隠して生きる

一途で健気なおっとりヒロイン 田川 亜希


そんな二人の10年愛の物語(色んな意味で)




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毛虫さん事、@masso421様よりご提供いただきました。



孤独/巻き込まれ/独占欲/クール/愛され過ぎて/イケメン/トラウマ/切ない



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