微笑みの咲く場所―Soft　wind―

日下奈緒

2014年11月6日

温かい居場所がそこにはある 自分は養女だと知ってから、辛い思いをしてきた明日香ちゃん。 その時に一緒にいてくれた聖也。 二人のあまりの純愛に、このままお友達で終わってしまうのではないかと思っていました。 養女と言うだけで嫌な思いをしてきて、自分を置いて死んでしまった母親のように、今度は自分も心臓を悪くして。 それでも明日香ちゃんは、自分よりも周りを優先に物事を考えてきました。 たまにそれが痛々しく感じる事も…… だからこそ、聖也と一緒に人生を歩むことができて、心の底から嬉しく思いました。 なぜお母さんは、明日香ちゃんを置いて死ななければならなかったのか。 明日香ちゃんのお父さんは、誰でなぜお母さんの前から姿を消してしまったのか、本作で謎も解けましたし、全てが晴れて、優しい風が吹いてきました。 なぜ作品名が微笑みの咲く場所なのか、どこが明日香ちゃんにとって、そんな居場所なのか、改めてわかったような気がします。 本当に明日香ちゃんが、幸せになれてよかった。 心からそう思える作品です。

milktea

2014年10月24日

思いやる人間関係 主人公、明日香は養女である。 それを知ってからずっと、育ててくれた家族との関係に思い悩みます。しかし彼女には親友がいて、支えてくれた人がいて。そして彼女もまた周りの人を思いやることのできる優しい人。 悩みながらも成長する様子が描かれていて、もどかしさや切なさを超えた先、最後はほっと安心しました。 タイトルどおり優しい風が吹くような作品でした。