薔薇と踊るジファーン【完】

作者秋山ヨウ

革命により一夜にしてすべてを喪った皇女ジファーンは、己を殺さんと降ろされた魔物と出会う。はじめから、ーー相容れない、運命だった。


誰も、わたくしを助けるものなどいないのだわ



ーー白砂漠を挟んで睨み合う、ルー=バライズ帝国とアストシア。



泥沼化した戦争にもはや名は無く、ただ生きることさえ困難な災禍の時代だった。


ルー=バライズ帝国第四皇女ジファーンは、革命勢力の手により、わずか数刻の間に己の身以外のすべてを失った。



ならば己を助け、己の力で生きよ。我はそうして、幾千の刻を生きた



すべてを喪い、ひとつの出会いを得た。

薔薇と讃えられた亡国の姫と、彼女を殺さんと降ろされた魔物



ーー相容れない、運命だった。




※オリジナルファンタジー。『砂喰いの狼』と世界観を共有していますが、独立したお話です。

※作品中に登場する地名、登場人物名などはすべてフィクションです。



2014.06.12連載開始〜2014.12.13完結