捧げ華~濁りの君よ~【完】

作者緋紗羅

時は大正。没落華族の女学生と名門華族の軍人将校。自由恋愛すら許されぬ時代。身分も立場も違う二人の恋の終焉は――。「貴方の傍に居たい」大正浪漫、開幕。

時は大正





鮮やかに彩られる濁りの世





そんな中で出逢った貴方は





身分も立場も性格も





何ひとつ重ならなかったけれども





それでも私は幸せだった






没落華族令嬢にして平民


ーー日崎子ーー





帝国陸軍大尉にして華族


ーーノ宮零ーー






重なることなんてありえない






この手が届くなど夢のまた夢






けれど、貴方は信じろと言ってくれた






だから、後悔はしない





したくない―――












「貴方が好きです。それが、今の私のすべて」



「傍にいろ。お前だけは失いたくない」










ーー1人を棄て、すべてを得るかーー



ーーすべてを棄て、1人を愛するかーー







―――さぁ、どちらを選ぶ?―――










華族軍人×平民女学生





――大正浪漫――
















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