硝子の靴はいつの日か

作者泡沫

女のような美しい容姿を持っている陸軍の入江弘中尉。
その彼の本当の姿は、華族のご令嬢。
鉄仮面を被った彼女が慕っていたのは…


倒幕運動によって江戸幕府は崩壊し、終止符を打たれた江戸時代は明治時代を迎える。

明治維新は、近代国家の始まりとも言えよう。

その明治維新によって日本は、開国、近代化、文明開化は避けることが出来なかった。


それから時は経ち、明治45年7月30日。

明治天皇が崩御して後の大正天皇の皇太子・義仁親王が践祚して、その日から大正が始まった。

しかし、大正15年に大正天皇は崩御。


15年もの短い時間の話、とある華族のご令嬢は旧帝国陸軍の中尉だった。

どうしても守りたい存在(モノ)の為に、素性を隠して生きる。


鉄仮面を身につけていた彼女が慕っていた相手は、色沙汰であまりいい噂を聞かない陸軍少佐。

芸妓を孕ませただの、隠し子は二桁だの、挙句の果てに男を無理矢理抱く。

そんな噂が流れていた。


なのに、彼女は惹かれたのだ。




そんな彼女は



彼の腕の中で



壊れかけの鉄仮面を被って



長い眠りについた




でも



童話に出る硝子の靴は



欲しかった











***




※この作品はフィクションであり、登場する人物、団体、場所、法律および名称等は実在のもととは一切関係ありません。


※歴史に関する知識は素人ですので、苦手な方はご注意下さい。



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