兄の浩也に祝ってもらうはずだった18歳の誕生日。これ以上一緒にいることは無理だと判断した陽菜。傷心の陽菜に声を掛けてきたのは、浩也によく似た男で…―――
「浩ちゃん…」
クシャって笑うその顔も
頭を撫でてくれる大きな手も
抱えられた膝の上
私を呼ぶ、その声が。
どんどん
色あせていく
「浩ちゃん、抱っこして!」
「ほら、陽菜。おいで?」
全部、全部
自分から
手放してしまった
ACTION【FIRST】下
※こちらは下巻になります
先に【FIRST】上巻をお読み下さい