妹姫と氷の王㊦

第4章 /妹姫と海賊

「エリスちゃん、手伝ってくれてありがとうね!」



「いいえ、力になれて嬉しいです」



海の国滞在4日目。リリスは連日のように城下町を訪れていた。



「姫さん、それは俺が運ぶからあんたは違うこと手伝ってやってよ」



「すみません、ナイトさん」



ここ最近のリリスの日課は、海の国の民たちの仕事を手伝うこと。人気者のリリスはあちこちから声をかけられ、様々な場所で必要とされていた。



「エリス様、そちらは私が」



「ありがとうございます!」



リリスの護衛として街に来ているナイトとフィアンも忙しなく動き回る。リリスが積荷を運んだり、高い位置にあるものを取るなど危険な動きばかりするため2人は気が抜けないのだ。



「あれ…イオナ様?」



ふとリリスが顔を上げると少し遠くに見えたイオナの姿。正体を隠すようにフードを被り、周りを警戒したような挙動不審な動きにリリスは首をかしげた。



「アル、今日は私用事があるの。何かあれば城の者に言って頂戴」



朝食の時のイオナの言葉を思い出したリリスは彼女の後を追った。

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