その羽根を広げてみて 【完】

その羽根を広げてみて /車内



校門から少し歩いた道路脇に存在感を放ちながら停められていたのは、いわゆるヤン車ってやつだった。


フルスモーク仕様黒セルシオ。


誤って石でも飛ばして車体を傷つけたら、海に沈められるんじゃないかってくらい近づきたくないもの。


まさか……とは思うけどさ……。


「乗れ」


ハクが後部座席のドアを開けた。


やっぱりそう来ちゃうのね。


怨念を瞳に乗せてドアを開けてくれているハクを睨んでやった。


「どうした? 白目むいて」

「違うっ!」


睨んでるんです!
せめて上目遣いって言ってよ!
上目遣いは女の武器なんでしょうよ!

0
  • しおりをはさむ
  • 2063
  • 9096
/ 458ページ
このページを編集する