動物のように生きてきたナナシが自分の名前を取り戻し愛を手に入れるまでの物語。ナナシのたからものは一つの歌。胸に愛を灯しナナシの中に音楽の才能が目覚め始める。

そこは暗闇だった。

時々明かりが差すのは“餌の時間”だけで、それ以外は真っ暗だった。

優しい声を遠い昔に聞いたような気がするけれど、ナナシにはもう思い出せない。


動物のように生きてきたナナシ。

ナナシこと金田志保里が自分の名前を取り戻し、そして愛を手に入れるまでの物語。

ナナシのたからもの、それはたった一つの歌だった。

胸に愛を灯したナナシの中に、音楽の才能が目覚め始める。


「自分のこと、邪魔なんて言うな」


2013/07/07~開始