【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第1章~兄と弟と、それから私~ /―猿山のボス―

「おーいー!何ボーッとしてやがんだよ?

早く制服脱げよ、ドブス!」

そんな罵声を浴びせられ、我にかえる私。


ハッそうだ…!現実逃避してる場合じゃない

私は今、窮地に追い込まれてるんだった。


担任は既に見て見ぬフリだし

何とかしてこの場を切り抜けなければ…


だけど教室中

見回しても女子なんか一人もいないし

誰も助け舟出してくれそうにない。


モヒカンやリップピアス、ロン毛に赤髪…

制服なんてまともに着てる人間いなくて…とにかく

自由過ぎる風体の男どもの

私を見る目は全員、本気で殺気立ってた。


そう…机に伏して、のんきに眠っている一人をのぞいて……


「シュ~ラ~くーん!

ねぇ何かあの女、日本語通じないみたいなんだけど~

ボスからも、ちょっと言ってやってくんないかな?」


寝てる生徒の後ろの席のスキンヘッドが、背中をつつくけど

シュラ君と呼ばれた相手は起きる気配すらない。



「ねぇねぇ、ホラ~起きてよ~頼むよ~」

スキンヘッドがしつこく起こそうとするのを見て

誰かがゴクリと唾をのむ音


〝コ、コラ!やめなさい〟

担任が焦って小声でいさめる…

見ると額に汗がにじんでた。


何この人、私が暴言吐かれても、絶対

叱ろうとしなかったくせに……


教室の雰囲気も

さっきまでとは打ってかわって、何だかシーンと凍りついてる…


大半の生徒が

空気読めよオマエ~という視線を、スキンヘッドに向けていて……




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