【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第1章~兄と弟と、それから私~ /―私の身分ー

「あの…スイマセン

どーゆー人なんですか?あの人…」


銭湯からの帰り道を連れ立って歩きながら

〝たもん〟と名乗ったヒョウ柄頭のコに聞いてた。



「あぁ、宮のこと?」


「……みや?」


ボスの子分らしき、この多聞君は

見かけによらず親切だった。


お風呂上がりにコーヒー牛乳おごってくれたし……

〝臭いってなんだろな?べつに匂わねぇよな?まぁ貧相だとは思うけど…〟

さっき、そう言ってくれたし…



「あの人の名前は〝東條修羅〟

…泣く子も黙る東條一家のご子息で、この学校のキング。

教師も先輩も誰も逆らえないし、命令には絶対服従!

君主として崇め奉らないと、あの学校では生きてけないよ。

…ま、オレみたいな一家の舎弟や子分は皆〝宮〟って呼ぶけどね」


「…とうじょう…しゅら?」



「そう!

ウチの組織内じゃ、親分は会長で

その息子二人は〝若〟と〝宮〟で通ってる。

あ、あと忘れちゃいけないのが理事長かな?

二人の祖父に当たる人

組織をあそこまで大きくした生ける伝説の怪人物!

古い任侠映画の主役を地でいくよーな漢だからさ!」



「は、はぁ…」


何となく聞くのも恐ろしくなってきて

胸のうちに湧いた不安がムクムクと膨れあがってくるのも感じて

憂鬱な気分で相手の顔を見つめてたら…



「うおっ何?いきなり」


むこうが私のそばから飛びのいた。


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