【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第2章~キョウダイの契り~ /―阿修羅―

「うわぁ!すっごいキレイだね!!」


修羅兄の背中にひっついまま、飛ぶように走るバイクに揺られ

着いたところは山道中腹の道路脇のスペース。


ちょうどカーブの突き当たりで、木々に覆われた先にあるから

あんまり人も来ないみたいで、足元なんかも草に埋もれてるような場所。


‥だけど、眼下一面に広がる夜景‥

街並み全体と、遠くの海まで見渡せる絶景で‥


きらきらキラキラ‥無数にまたたく色とりどりの光の粒は、まるで

宝石箱をひっくりかえしたような美しさ‥‥


ふわぁぁぁ~って思わずため息が出た。


「だっろ?自殺の名所」

「‥‥‥‥‥‥」

背後で笑う修羅兄にあきれる。

こんな景色前にして、よくそんな発言できるなこの男。


「うそ。誰も知らねぇよ、こんな場所‥」

そう言って、いきなり後ろから私の首に腕まきつけ

体ごとのしかかってきたので


「ちょっ危ないっ!!」

前のめりにぐらついて、危うく一歩、踏み出しそうになる。

見晴らしがいいのは、この場所が空中に突き出した崖みたいになってるせいで

ちゃんとした展望台でもないから、柵や手すりがあるわけでもない。


暗くてよく見えないけど、下の方から滝みたいな水の音もしてるし

自殺の名所なんて言い方しなくても、落ちたら死んじゃう、というのはわかる。



0
  • しおりをはさむ
  • 533
  • 5937
/ 730ページ
このページを編集する