【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

え?何?誰?私??

あたりをキョロキョロ見回してたら

アハハって聞き覚えのある笑い声。


え‥まさか‥‥

「こっちこっち~」

さっきのシルバーの車体の向こうから

ヒョイと顔をのぞかせた人物が、私に向け手を振ってた。



「うっ‥愛染‥さん、こんにちは」

今日もオシャレ男子の愛染さんは

ネイビーのステンカラーコートがよくお似合いで‥

細身のパンツとの相性もバッチリ。


あざやかに色づいた銀杏並木をバックに

目を背けたくなるような眩しさを、全身からはなってらっしゃる。



「何、されてるんですか?こんなところで」

危ないですよ?そんな、見るからに〝人の好さそうなお金持ち〟ぽい格好してたら。

この学校の生徒に絡まれて、カツアゲされますよ?


「相変わらずつれないなぁ。

キミが出てくるのを、ずっと待ちわびてたんだよ?」

相変わらず軽いノリだなぁ‥

警戒心丸出しの私は、かたい表情を崩さずに相手を見すえる。


「‥‥‥夜叉兄から聞きました。アナタとは話をつけた‥って」


「そうそう、この前、夜叉さんに呼び出されてね~。

確かに、いろいろ言われはしたけど‥

でも思ったんだ。キミとの話はまだ終わってないよな、って」


「?私?」


「ウンだってそうだろ?

婚約の件は、キミと僕‥二人の間の話なわけだし‥」


「私は、ベツに‥意見なんてありません。夜叉兄の言うとおりに従うだけです」



「ふぅん、本当かな?

夜叉さんから、修羅に接近するの禁止されてたんじゃないの?

そんな二人がどうして、倉庫に隠れて抱き合ったりするんだろうね?」



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