【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第1章~兄と弟と、それから私~ /―兄の本性―

「だから…つまり若は〝東條夜叉〟って名の

ウチの三代目若頭で

組織の中じゃ会長につぐ№2なワケですけど

色々な実務とかこなして、下の奴ら動かしたり

他との交渉を取り仕切ったりしてるのは

実質的にあの人ですから、ここでは事実上

最高の権限持ってる人間、という位置づけで…」


「はぁ…」


修羅の後について長い廊下を歩きながら

コソコソと話しかけてくる多聞の言葉を聞いて、ボンヤリ思う


…なんか急に敬語使われだしたな、私。



「でも確かに頭の回転めちゃくちゃ早いし

何でもそつなく手際よくこなすし…

オレら下っ端からしたら、ホント神みたいな存在なんすよ?

いわゆる大卒のインテリで

裏ではエリート極道って肩書ですけどね。

表の世界では他の事業も手広くこなす若手実業家としても有名で…

まぁそーゆーやり方が、昔堅気の人間からは反発されて

敵も多かったりして、なかなか大変そうで…

そうは言っても、実際問題として

裏稼業だけで飯くってけるヤツなんて数えるほどしかいないから

時代の流れとして黙認されてるとゆーか……」



「…す、すごい人なんだね…何か、よくわかんないけど」


そんな裏事情をご丁寧に説明されましても……って

完全に引いて聞いてた。




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