【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第4章~愛と抗争の代償~ /―書斎ですること―

愛染さんに手を引かれて

屋敷内の廊下を進みながら、何となく、思う。


そりゃあ、トップと部下の関係なんて、組織によっていろいろだろうとは思うけれど

東條と葛城‥両家の雰囲気は全く違う。


私の知る限り、東條一門の関係者で、夜叉兄に対して

あんな薬師君のような馴れ馴れしい態度とる人間には、会ったことがない。


多聞にしたって、ホストクラブのマネージャーさんにしたって‥

なんか、夜叉兄を尊敬してるというか、怖がってるというか‥


確かに、愛染さんにない、人を寄せつけない威厳みたいなの

夜叉兄は全身でかもし出してるとこあるとは思うけど


何となく、周りの人たちから近寄りがたいって思われてそうで‥

そんなふうに部下に対してまで、距離おいてるっぽい夜叉兄の姿も

私の目には、いつもどこか孤独なように映ってた。


夜叉兄の中身が、本当は、そんなんじゃないこと知ってるから。


部屋で二人で一緒にいる時は、もっとずっと気さくで饒舌で

良く笑ったり、優しくほほ笑んだりもするし‥


心許してもらえてるような感覚が‥すごく嬉しかったの、覚えてる。


だからなのかな?

なんとなく心配で‥変な胸騒ぎも、おさまらなくて‥‥


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