【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第5章~兄の宿命・弟の使命~ /―迦楼羅―

全ての想いを振りきるようにして

宝生君の部屋を飛び出してた。



そうだ、自分は修羅兄が大好きだけど

それと同じくらい夜叉兄が大切で‥‥


どちらかを選べと言われても

そんなの無理だって最初からわかってるんだから‥

だったら今は感傷に浸ってる場合じゃない‥!



乗り込んだタクシーで向かった先は

港近くの倉庫街‥‥


アレ?どこかで見たことある風景だと思ったら

そうだ、前に千手の部下に捕らわれて

連れてこられた場所によく似てる‥


吊るされた時の恐怖の記憶が、にわかに脳裏によみがえって

同時に、ボロボロ姿で助けにきてくれた修羅兄のことも思い出す。


そんなので、またボンヤリしてしまう自分が嫌で

無理やり言葉を口にだしてた。

「こんなところに、ホントにお店なんてあるの?」


「そう。昼間の今は閑散としてるけどね~

駅が近くて便利ってのもあって

最近、密かな人気スポットなんだよ、この周辺は。

夜になると小洒落たバーなんかが、改造した倉庫つかって営業してる。

まぁなんつーのかな?大人の遊び場?」

宝生君が笑って説明してくれた。


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