【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

ステージ上に立ったまま

迦楼羅が私たちを見下ろして口を開く。


「‥探偵さん。依頼人に告げるといい。

夜叉に会いたければ、死んであの世にいくように、と。」


相手の抑揚のない口調は‥

それが冗談でないことを意味している気がして

余計に恐怖が増した。


「ど、どういう‥意味、ですか?」


「コンクリにくくりつけて、そこの海の底に沈めた。

とっくの昔に溺れ死んでる。」


「‥‥え?」

言われた言葉の意味がわからず

迦楼羅の顔を見つめた。


深い水の色のようなその瞳‥

美しく、そして凍るように冷たく‥‥


耳鳴りがしてた。

混乱して、息すら上手くできなくなる‥‥


ブクブクブク‥と

まるで自分が深海に沈んだように‥‥


何もない‥暗く深く‥無音の孤独‥

誰もいない‥手を差しのべてくれる人もいない‥

助けてとも叫べない‥ただ‥苦しくて


「うそ‥‥?」

0
  • しおりをはさむ
  • 537
  • 5979
/ 730ページ
このページを編集する