【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第5章~兄の宿命・弟の使命~ /―炎上―

ドゥォガンッッ!!


突然の爆音とともに舞いおきた熱風が

その場から

ドラム缶ごと私たちを吹き飛ばす。



「‥‥‥‥‥‥‥!」

一気に周囲の温度が上昇した。

すでに日の暮れた、あたり一面を、赤い炎が覆う。



「な‥何?!」

あまりにも突然の事態に、キスの余韻なんか忘れてた。

いきなりすぎて何が起こったのか全くわからない。

慌てふためくしかない私。



「倉庫が燃えてる。誰かが火を放ったんだろ」

夜叉兄は火の手から守るように私の体を抱えて

メラメラと朱色に染まる背後の空に、鋭い視線を送る。



「そんな‥ゴホッ‥」

火の粉が舞い散って、灰が降り注ぐ。

熱で肌がヒリヒリしてくるし、痛みで目もあけていられない。

酸素が少ないせいか、息もしづらくて‥‥



「頭さげろ‥煙吸わないように‥‥走るぞ!」



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