【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第1章~兄と弟と、それから私~ /―愛染と姫ー

多聞に連れられて、屋敷の地下の駐車場を歩いてた。


薄暗がりの中に並べられた、幾台もの大型バイク…

その中でも一番、偉そうな感じの一台に目がとまる。


車体全体が大きくて流線型で、デザインなんかも細部まで凝ってて

そのうえ丁寧に磨き上げられ、ピカピカとひときわ輝いてるような…


なんて言うか…私はバイクの名前なんて何一つ知らないけど

とりあえず車列の中で異常に目立ってる

その二輪の前で思わず立ち止まってた。



聞かなくてもわかる…これが誰の愛車か?なんてそんなこと。



「あ、ダメですよ?それには乗れませんよ?

触ったら宮に殺されるから」


多聞に注意され〝だろうね〟と思う。


「乗る気なんかないよ、こんな危なそうなの…」

見るからに恐ろしいし、スピード出そうだし、転んだら死にそうだし…


「二ケツもだめですよ?

特別な女以外は乗せないってのが、宮の流儀で…」


「……………へぇ。」


なんか、カッコつけてるな、ベツにいいけど。

あんなコワモテが、どんな顔してそんな甘い言葉吐くんだろうか…

ちょっと気になる。



「だから、後ろは姫の特等席なんです」


「………………はぁ。」


そんな念を押さなくても

乗りたいなんて全く思ってないですが。


でも〝姫〟って誰?


もしかして、この家にはお姫様もいるのかな?

もぅあんまり怖くて、聞く気もおきないけど……




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