【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第5章~兄の宿命・弟の使命~ /―終焉と幕引―

「‥‥きょうだいが、揃ったみたい」

そう言ってフラリと立ち上がったのは迦楼羅で‥‥


あんな高速でバイクに体当たりされたのに

とっさに受け身でもとったのか

それほど大きな傷は負ってないようだった。


夜叉兄みても思うけど、なんかもぅ

生身の人間同士の争いじゃないみたい。

何度やられても起き上がるし

どっちもサイボーグなんじゃないかと疑う。


「あぁ‥そぅ‥」

迦楼羅の目が修羅兄を見て、糸のように細まる。

スッと細長い人差し指を伸ばして‥

派手な色のネイルの先が修羅兄に向けられた。


「アナタの顔を見るたび思い出すのは、母親のこと。」


薄気味の悪い笑みを浮かべながら、迦楼羅は続ける。


「壮絶な光景だったから、忘れられない。

首を撃たれて、痛みで混乱してた。

白い着物を血まみれに汚しながら、東條の旦那にすがりついて。

〝死にたくない。死にたくない!〟

喚き散らし、泣き叫んで、必死にもがいて半狂乱。」


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