【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第6章~ハレの涙に盃を~ /―少女A―

そうして、それから10分ほどたった後

自分の目の前に現れたのは

きゃしゃで儚げな感じの、小柄な女の人。


薄い色の瞳が大きくて‥確かに薄幸な雰囲気かもし出してる‥


着てる黒のざっくりニットのせいかもしれないんだけど

細い肩のラインとか、まとめ髪から流れ落ちる後れ毛とか‥

もぅ少し肉づきよければ、きっともっと

生命力あって可愛らしい女性なんだろうな、なんて考えてしまう

夜空に消えゆく薄い三日月のような、陰のある美人。


「はじめまして。

弟がいつもお世話になっております」


丁寧に挨拶とお辞儀をされて、たじろぐ。


「い、いえ、こちらこそ」

千手の話とか聞かされて

もっと、病んでやつれた印象の人かと思ってたけど

会話すると、わりと普通。


「こんな粗暴な弟で本当にゴメンなさい。

アナタに迷惑ばかりかけてるんじゃないかと、心配になったんです。

一言お礼を言いたくて、会わせて欲しいなんて、弟に無理を言ってしまいました。」


深々と、また頭を下げた。

常識ある人だ。なんだか刑務所暮らししてたとは思えない。


「あ、いえ…そんな…」

てか乱暴な人間というなら、他にもいっぱい知ってますし

もっと凶暴なタイプも、私の身近にはいたりしますけど‥‥



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