【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

第6章~ハレの涙に盃を~ /―ケジメのつけ方―

廊下の突き当たりのガラス窓が割れる音がして瞬間

周辺から悲鳴があがる。


「な、なに?!」

急いで駆けつけると

そこには既に犯人と格闘する薬師君の姿が‥


粉々に砕け散ったガラス破片のうえで

薬師君は相手が身動きとれないように腕をとって押さえ込んでる。


薬師君だって体格大きな方ではないけれど

相手はもっと小柄で、薬師君の体の下から足だけ出してバタバタもがいてた。


「僕の文化祭で

こんな騒動おこすなんて、どういうつもり?」


〝僕の文化祭〟ってそんな‥

自分一人の力で開催したみたいな言い方になってますけど‥

もしかして存在消し去られた?

思いつつ、ぼう然と状況を見守る私。


「どこのモンか白状しないと、このまま

腕ヒシギ十字固めいっちゃうよ?いいの?痛いよ?」


雇い主である〝上様〟によく似た、悪魔のように冷淡な表情して

薬師君が取り押さえた人間にささやいてる。


しかし相手は答える気がないのか、無言でジタバタするのみで‥


「ちょっと待って薬師君‥‥」

思わず声をかけてたのは

薬師君の腕の隙間からチラリとのぞき見えた顔‥それが‥‥


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