【美獣兄弟と義妹の関係】~母が極妻になりまして~【完】

追加章~side葵~ /―夜を背負う人―


バイトも始めて1年ほどが過ぎた頃には

〝なんか葵って、あっさりしてるよね~。

他人のことに興味ないってゆーか〟

という、仕事仲間からの評判はあまりよくない私でも

さすがに接客にも慣れてきて

お店の裏事情とかもだんだん理解してくる。



お客さんのオジサマの中に

いつもVIP扱い‥というか特別待遇の人がいた。


その男性が顔を見せる時は、必ずいつも

奥の個室に牡丹ママと連れ立って入っていって

帰るまでずっと

ママがつきっきりで接待してたくらいで‥


ごくたま~~に

店一番の売れっこのコと一緒に

部屋に入れてもらったりしたけど

運ばれてくるお酒も食事も必ず特注品だし

ママはここぞと言わんばかりの、気合入れっぷり。


細心の気配りと敬意をもって

その方をおもてなしする姿を見て

まぁ相手はただ者じゃないんだろうな‥

とか胸のうちで察してた。


たぶんお店に出資とかしてくれてるくらいの

ものすごい、お金持ちなんだろうな~って。



店では〝会長様〟と呼ばれてたオジサマだったけど

ほどなく誰かがしてた噂話がきっかけで

私は、その正体と理由を知る。


〝大きな声では言えない裏の世界の大物〟

聞いた瞬間、なんとなく想像はついて

あまり関わり合いにはならないほうが

身のためだと悟ってた。


〝どこかの組関係〟とかそんな、物騒な話してる人もいたし。



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