【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第1章~正義と悪を司る人々~ /―海辺の感傷―

夜叉兄の、ああいうところ

ほんとうに不思議だ。


誰にも負けないくらい強くて、誰よりも頼りがいがあって

何者にも屈しない精神と、誇り高さを持ってる人。


だけど、そんな中、時おり垣間みせる怖いくらいの儚さ。

今すぐにでも、どこかへかき消えてしまいそうな不安定さ。


夜叉兄という人間を構成する、99.9%の強靭さと0.1%の脆弱さ。


それが、愛染さんがいつか口にしてた

夜叉兄の〝隙〟なのかもしれなくて。


〝もしかしたら、こんな私でも力になって、支えてあげられるかもしれない〟

そんなこと思わせる、原因なのかもしれない。




昨日の学校での一件は

すでに多聞から兄の耳に入っていたようで

とうぶん学校は休んで、自宅(というか、つまりこの部屋)待機するように言われた。


まぁ私だって

警察に捕まるか尋問されるとわかってるような場所には

例え行けと命じられたって、行く気になれない。



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