【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

気持ちはわかるけど、一体いつの間に入ってきたの?!

という驚きをのみ込み

とりあえず聞いてた。



「お湯かげん、大丈夫ですか?」


立ち上がっても、湯船をのぞき込まなきゃ

上半身以外は見えないと思う。けど

修羅兄とは違うんだから(?)さすがに

そんなの直視するワケにもいかず

後ろを向いて、その場に座りこんだまま、動けずにいる私。



「ウンありがと。

働き者の仲居さんのおかげで、至極快適ですよ」


何となく、打ち解けたような口調が不思議だった。

機嫌が良くなって、お酒も入って

気が大きくなってるんだろうか?


「ハハッ、ありがたい話だな。

こんな思いができるのも

きっと東條のお嬢様ともあろう方が

そんな顔面まっ黒にしながら、慣れない作業

頑張ってくれてるおかげだよな」


「…………」


釘を刺すことも忘れてない。

たぶん全然、酔ってもいないな、この人。


そう思うと

相手のことが怖くなるし、居心地も悪くなってくる。


「じ、じゃぁ。私は、これで」


立ち去ろうとしたら


「あ、でも待って。ちょっと、ぬるいかも」


「…………」



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