【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第3章~学園戦争~ /―養護する教諭―

人生で二度目の夢監獄。

もう覚悟はできてた。


作文に書くテーマも、おおむね見当をつける。



〝ささやかな幸せを見つけて

静かに平穏に暮らしたいです〟



若いくせに夢がない、と非難されるかもしれないけど

べつにウソじゃないし

内容なんて適当に考えて、加えちゃえばいいよね。


とにかく

さっさと終わらせて家に帰りたい。それしかない。



思いながら、文殊先生のあとに続いて

図書室奥の部屋へと向かう廊下を歩いてた。



おそるおそる、目の前にある

ひょろ長い白衣の背中に声をかける。



「あの、文殊先生」


ちょっと勇気がいった。

元々怖い人だったという事実を知って以来

正体不明すぎて、よけい相手に距離を感じてた。

何を考えてるかもわからないし……。



「なんでしょう?」


相変わらず気弱そうな

心もとない笑顔で振り返る先生。


そんなのさえも、演技だというのだろうか?


「午前中は、どんな話をしてたんですか?

その、兄やイダ先輩と……」



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