【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第1章~正義と悪を司る人々~ /―ラブホテルですること―

「それで?聞かせてよ。

どうしてあんなヤツと会ってたの?」



フレンチレストランの通りむかいに停められていた車に乗せられ

愛染さんの運転で、連れ込まれた先は、ひと気のない洋風の建物。


つまり、人目につかずに車で乗りつけ

そのまま誰の目にも触れず、こっそり部屋まで行ける仕様の。


ドアを開け、中央の巨大なベッドに飛びのったあと

シーツのうえに体を横たえながら

ニッコリ笑って愛染さんが聞いてきたけど……



「ちょっと待って!それよりここ、どこですか?!」

あたりを見回して私は叫ぶ。


何この真昼間からカーテン閉めきった薄暗い照明の室内。

どことなく、いかがわしい雰囲気があたりに充満している。



いや、なぜそう感じるかと言うと、たぶん

ベッド正面の、丸見えガラス張りのバスルームとか

置かれてる調度品の、何となくセクシーな色合いとか……。



「うん、ホテル。」

愛染さんが笑顔のまま平然と答えてくるけど


「って、普通のとこじゃないですよね?」

普通のとこでも、じゅうぶんマズいですが。



どうしてスゴスゴと

言われるままに後をついてきたのか自分でも謎。

愛染さんが変態なことは

前から身をもって知ってたのに。



「よくラブホってわかったね~。ピヨメちゃんのくせに。

大人になったな~えらいえらい」



ベッドに寝そべって満足そうに頷いてるけど


本日もスッキリ美男な、その笑顔みても

春先取りなボーダーニットの似合い具合みても


やはり怒りしかわかない。


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