【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第4章~まわる歯車と掛け違えたボタン~ /―彼の地からの来訪者―

ショックが大きすぎて

涙も出なかった。


ぼう然自失状態。



修羅兄に怒られるのは、いつものことだけど

あんなふうな、見放された目で見られたのは

初めてだ。


どんなに激怒してたって、次の瞬間には

もう笑ってるのが修羅兄という人で。


思ったことは何でも言うし

機嫌悪くなったら、すぐ顔に出るし

我慢したりすることも、ない。


裏表のない単純な性格だから

余計に安心できるっていうか

修羅兄の言葉に嘘はないって、思えていて。



〝大事に思ってる〟

とか

〝オマエだけだよ〟

そんな言葉も


本心から言ってるんだ、って

頭のどこかで、ちゃんと、わかってたのに。


なのに、私は何を

疑ってたんだろう?


ウダウダと悩んで、くだらない嫉妬心と劣等感にさいなまれ

どんどん勝手に

相手を信じられないような気分に、なっていってた。



あぁ。こういうのを、自滅というんだろうか?


何とかして

失くした信頼を取り戻さなきゃいけないのは

私のほうじゃないの?



どうすればいいのかは、わからないけど……。



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