【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第4章~まわる歯車と掛け違えたボタン~ /―Sの後悔―

「おはよう。」


ボソリと低い声で挨拶されても

それ以上は直視できなかった。


今まで薬師君が座ってた席に

ドカリと腰をおろす修羅兄。


「……お、はよう、ございます」


目も合わせられない。


昨日の

文殊先生とのことがあったから、怖い。

というのもあるし

雛菊さんの事情もあるから、なんとなく

会話するのさえ罪のような……。



「……話、あんだけど。オマエに」



「……え」


どうしよう。やめて。話なんてしたくないです。


雛菊さんの体調のことは知らなくても

きっと文殊先生の件については、まだ怒ってるだろうし。


もしかして、この兄は

こんな公衆の面前で、私を

罵倒したり叱責したり、するつもりじゃ……。


そんな!まわりに、めっちゃ食事中の生徒いますけど。


でも、だからといって、周囲の状況や他人の視線なんて

ウチのこの兄が、大して気にするはずもなく。


言いたいことがある時は、どんなことがあろうと必ず

言わなきゃ気が済まないタイプの人間なので。



「オマエさぁ」


何かを語りだそうとするから、瞬間ガタンッ!

逃げ出すことに決めた。



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