【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第5章~兄×妹×弟の関係~ /―new world―

何も語らず

ひたすら歩き続ける男のあとを追って進み


たどり着いたのは


古びたシャッター街の奥にある

廃墟になった遊技場。


ボロボロに朽ち果てた看板に

割れて粉々のガラス窓。


電気も通ってない建物の中は薄暗く

一筋の光も差し込まない。


かってボーリングのレーンや

ビリヤード台があったと思われる場所には

まるで雪のように、分厚い灰色の塵がつもってた。


いたるところに散乱するのは

いつからそこに置き去りにされてるのかわからないような

ペットボトルや菓子袋のゴミ。


哀愁やノスタルジーなんて感じてられないほど

フロア全体がカビ臭く、埃っぽかった。



「おぅら、起きろフォックス!

寝てる場合じゃねーよ。

オマエの仲間を連れてきてやったぞ!」


黒づくめ男の声が響くと同時に


ガンッ!

肉をうつ、痛々しい音がして


ウグッ!

人のうめき声。



「え……?」



男が立ってるのは

埃にまみれた古めかしいゲーム台の向こう側。


ちょうど

スロットの影になってる、濃い闇に目をこらす。


暗がりの中心。床の上の、その部分へ

次第に焦点が合っていって……


像を結んだ瞬間

ハッと息をのんだ。


その時

私が目にしたのは


あまりにも

想像を絶する光景で……



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