【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

追加章~side多聞~ /―内緒の手紙―


病棟を出て

近くの駐車場まで向かって歩いてる、その時

パンツの尻ポケットで突然、スマホが鳴った。



〝やあ!久しぶり!多聞げんき?〟


慌てて出たら

端末の向こう側から、そんな聞き慣れた声。



「お久しぶりっす、愛染さん!

元気でやらせてもらってます!」


思わず、張りきり笑顔で答えてしまう自分。



愛染さんは、好きだ。


若と違って怖くないし、気さくだし、それに

もちろん、姫のお兄さんだから、大好きだ!


当然めっちゃ慕うにきまってる。

未来の兄上かもしれない人だからな!



「どうかされたんですか?

電話かけてくるなんて珍しいっすよね?」



〝そうなんだ。多聞にちょっと頼みたいことがあってね。

今からウチに来れない?〟



「え?今からっすか?」


行きたいけど

キャンプ場に差し入れを届けるという使命が、オレには……。



〝ダメ?忙しい?

時間はとらせないよ?渡したいものがあるだけだから〟


あーこのホンワカな感じ、癒されるなぁ。

なんでウチのボスは、いつも

あんなにピリピリしてらっしゃるのか。




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