【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

追加章~side多聞~ /―肉食獣―


というわけで

それから1時間ほど車を走らせ

ようやく着いたキャンプ場。


すでに昼時は過ぎてたけど

その場には、ずいぶん大勢の

知った顔や、知らない顔が……。



「なんだオマエも来たのか」


宮とお嬢と、それから姫を探して

あたりを見回してたら

背後の頭上から、いきなり声をかけられた。


振り向くと

コンロの網を抱えた、大男の姿があった。



「せ、千手?」


焦ってその場から飛びのく。

いきなり力任せに殴りつけられたらヤバいので。


身構えるオレを無視して、千手がガシャリ。

その場に網を置いた。



「言っとくが、もう肉はねーよ。完売だ」



な、何してんだよ?こんなとこで

両手に軍手姿で、頭にタオルまで巻いて。


迷彩柄のハーフパンツも

似合いすぎて何か、こえーよ。

コイツ軍人か?


思って見てたら


「オマエの主人が無遠慮に全部

食っちまったからな」


相手はそう言って

網に付いたコゲを、ガシガシ足で蹴り落とし始める。



「…………」


え?まさか

宮と一緒にバーベキューしてたのか?


ウソだろ?

そんなこと、ありえない。

あんな普段からケンカばっかしてる同士で。



「そんなビクビクすんなよ。

今日は特別。一時休戦だ。

姉貴の快気祝いだからな」


強面、仏頂面がトレードマークの狂犬男が

ニヤリと歯を見せて呟くの見て

思いっきり後ずさってた。


こわっ!何っ?キモッ!




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