【美獣兄弟と義妹の関係】~兄の恋人になりまして~【完】

第1章~正義と悪を司る人々~ /―悪に染まる―

学校から逃げ出すようにして

マンションの部屋に戻って一人、震えてた。



帰ってきてからずっと

リビングで膝を抱え、背中を丸めたまま何もしてない。


外に出る勇気はなかった。

また誰かに見つかったりしたら絶対にイヤだし。


心も体も、ひどく疲れ果てていて

いつの間にか日も暮れ、部屋の中は真っ暗。


もう、どれぐらい、ここでこうしてるんだろう?私。


冷蔵庫に何かあったかな?

あ、この前の夕食の残りのハンバーグならあったかも。


美味しい味を思い出すけど、何だか立ち上がるのさえ億劫だった。


ボンヤリしてると心細くなる。


この部屋は、いつもスッキリと片付いていて

家具も雑貨も、余計なものなんか何もなくて。

だけど静かすぎるところが、なぜだか、すごく寂しい。



夜叉兄がいないと、私はすぐに、一人きりになる。



お屋敷なら、修羅兄が暴れたり、多聞と言い合いしたり

使用人の人が慌ただしく用事してたり。


いつも誰かが近くにいて、にぎやかで‥

ひっそりしてることなんて、全然ないのだけれど……。



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