【続編も完結】王子様の魔法




「お前、俺以外のヤツの前で眼鏡外すの禁止」

「え?」



……そりゃあ、外す機会はないけれど

急にそんなことを言い出す会長の心理が分からない。



「何でですか?」と首を傾げるあたしを置き去りにして

彼は生徒会室へと戻る道へ足を進める。




「ちょ、待ってくださいよッ!」



あたしの嘆きを無視して

彼はスタスタと歩いていってしまう。



廊下の窓から見える空は

夕暮れも終わりかけて闇に侵され始めている。



それを見ても寂しくならないのは

彼のさっきの言葉が、あたしの心を照らしてくれているからかもしれない。



そんなことを頭の隅で考えながら

あたしは離れていく彼の背中を追って、走りだした。



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