【続編も完結】王子様の魔法

第一章 /王子との対面



―――……



「はあ、ここか」



“生徒会室”


思わず教室のその名前を睨み上げる。

口からはため息しか出てこない。


憂鬱極まりない。

だけど、理由はどうであれ引き受けてしまった仕事だ。


途中で投げ出す打なんて、あたしのプライドが許さない。


嫌だ嫌だと言っていても仕方ない。

腹をくくらねば。


そう自分に言い聞かせるあたし。


もう一度ため息を吐いてがっくり肩を落としてから

意を決してその古びたドアを横に引いた。




「失礼しまーす」



扉を開けて恐る恐る中を覗き込む。


埃くさいその部屋。

そこにひとつの人影が。


あたしの声に応えるように

窓際に佇む男子生徒がゆっくりと振り返った。


二人、目線が絡んで

ドキンと心臓が跳ねた。


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