【続編も完結】王子様の魔法

第一章 /波乱の予感?



「A組の“坂口”?」



次の日の放課後。


相変わらず一人で教室掃除をするあたしに

瑞穂ちゃんが首を傾げた。



「坂口くん?坂口さん?」

「分かんない」



彼女の質問に、小さく頭を振る。

そんなあたしに彼女は困ったように眉を寄せた。



「知らないなあ、A組のことは。体育とか合同だし、D組の人は大体分かるけど」

「そっかあ、そうだよね」



彼女の答えに小さくため息を吐いたあたしは

集め終えたゴミをちりとりに掃き取ろうとする。


一人でもたもたと、ちりとりを構えるあたしを

見かねた瑞穂ちゃんがそれを受け取る。


彼女に代わりにちりとりを持ってもらって

ようやくスムーズにゴミの回収に成功する。


まったく。

これだから、掃除は一人でするものじゃない。



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