東雲さん家の食卓には【完】

炬燵×蜜柑×ジャンケン /宅飲み



「やってる?」


「え、ヒカリどうしたの?」


「いらっしゃーい♪♪」


「え、アカ兄、今日は何?」


「居酒屋さんごっこだよ。」


「え、えー…(嫌な予感しかしない) 」








東雲さん家は居酒屋さん










◇◆◇長女ミコトeye




この時期になると酔っ払いが増える。


冬は寒いからお酒を飲むのか。

夏は暑いから飲むのか。

春は花を見ながら飲み、秋ももれなく飲んでいる。


つまりはお酒が好きな人は一年中飲んでおり、この時期に限ったことではないということになる。


じゃあ、なぜ多いと思うのか…


それは多分、日暮れが早いのと頻度の問題なのかもしれない。


警察もここぞとばかりに飲酒運転を取り締まっているが、街を彷徨<ウロツ>く酔っ払いを捕まえて欲しい。








そう、まさに今とか。




スーパーから出てすぐまだ日が暮れて間もないのに既に出来上がった大学生2人に絡まれ、彼此5分は経っている。


そのせいで焼き立てパンが焼き立てでなくなった。



街行く人は巻き込まれたくない為、私と目が合っても素通りしていく。


その判断は正しいとは言えないが間違ってもいない。


実際正義感から人を助け、犠牲になる人もいるのだから。


この年の瀬に見す見す命を無駄にする必要はない。



まあ、今回絡んでくる輩は幸い強引さやボディタッチはないので、おとなしく時が過ぎるのを待つことにしたのだ。



「…ねー、君、地味に見えるけど結構美人だよねー、名前教えてよ〜、あと番号!今日ダメなら明日とかさぁ〜、」


「………。」


「おーい、聞こえてる〜?ずーっと無視してるけどさぁ〜、そろそろお兄さんたち怒るよ〜?」


「…っ?!」





「怒れば?その前に君らが海の藻屑になるけど。」





私を掴もうとした酔っ払いの腕を笑顔で掴み捻り上げたのはクロ兄ことアカネだった。





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