東雲さん家の食卓には【完】

皐月病 /悲鳴



「あ〜つ〜い〜」


「…ミコ………。」


「5月なのに〜!」


「…ミコト………。」


「夏みたいだよ〜。」



(もう!服!服着てよ!!薄着すぎだからっ! )








東雲さん家に悲鳴が響く










◇◆◇大学生アズミeye




ピンポーン





バイトに行ったらウッカリ休みで、暇を持て余していたので、



「はーい!」


「こんにちは。」



やって来ました、東雲家。



「…?あ、イザヨイさん!?」



飛び出して来たミコトが驚きの表情を見せた。


普通に可愛い。



「そうですよー。ミコトちゃん、若干俺のこと忘れてた?」


「いや、髪が、なんか前と違うから…知らない人かと…。」


「ああ、就活ってやつ?始めたからね。」



明るい色から少し落ち着いた色に変えたのだ。


いやいや、そんなことより、



「知らない人なのに出ちゃうの?インターフォン確認しないの?」



その格好で?!


不用心だなぁ。


大きめなブカブカのTシャツにホットパンツといったラフな服装。


生脚が眩しすぎです。



「ア、アカ兄かと思って…。」



ミコトは俯向き加減でTシャツの裾を伸ばしながら呟く。


これはこれで…いいっ!



「…って、え?!アカネいないの?」



せっかくお土産持ってきたのにっ!


ミコトともっと一緒に居たかったのにっ!


バカアカネ!バカネ!!



「すぐ帰って来ますから…どうぞ?」


「え?」


「え?」




え?


マジで?

いいの?


今キミ家に一人だよね?


ヒカリも学寮で留守だよね?


兄の留守に男を家に上げるなんて危険だよ?!


危険すぎる〜だよ?



「どうかしましたか?イザヨイさん?」



マジでいいの?!


何このミラクルラブイベント。


…急に緊張してきた。


でもせっかくのチャンス&誘いを断るには…



いかないっしょっ!!



「…じゃ、お言葉に甘えて…



ドスっ!





「きゃっ?!」



鈍い音と共に少女の短い悲鳴がエントランスに響く。


明日の朝刊の一面が決まった瞬間。


東雲家に死体が一つ。


被害者は大学でも人気者で優秀な生徒。



そう…



俺のな!



畜生!


アカネのヤツ…普通背後から蹴るか?!



一瞬だけでも夢見た俺が甘かったよ!



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