東雲さん家の食卓には【完】

つゆ /パーフェクト!



「好きだから。」


「早く言ってくださいよ。」


「?」


「こ、これ以上はあげませんよ!」


「…いらないし。」








東雲さん家と放課後デート










◇◆◇司書メグルeye




「今日は何の日だか知ってますか?」


「…さあ。」



近頃ミコトにやたら話しかけられる。


悪い気はしない。


嬉しい。


しかし、少し前までは姿を見せるだけで嫌な顔をしていたのに。


一体どんな心境の変化があったのか。


嫌がるミコトを揶揄うのが愉しみでもあったのに。



” 練習 ”



(普通避けるだろ…無理やりしたようなもんなのに。)




「授業は?」


「パフェ食べに行きませんか?」



俺の質問など無視して唐突に言ってきた。


は?


パフェ?


昼食べたばかりじゃないのか?



「…仕事中。」


「じゃあいいです。」



あからさまに声のトーンが落ちた。


ムカつく。


ソファから立ち上がったミコトの腕を掴む。



「早番だから。放課後。」



俺がミコトに振り回されるとは。



「 ” 梟の森 ” に行きたいです。」


「あ?」



生意気にデートの場所を指定してきた。



「今日は ” Garden ” に行けないので。」



「…連れてって欲しかったらキスでもしてみろよ。」



振り回されてばかりは癪だ。


揶揄うようにミコトの眼鏡を外すと恨めしそうな瞳を向けられた。



「チェーンつけてない。」



目を逸らし呟くと、突然


グイっ




「学校以外ではつけてますよ。」



ネクタイを引っ張られ、頬に甘くフニっと柔らかい感触。



「放課後楽しみにしてます。」



ミコトは笑顔で去って行った。


バサバサバサバサ…




予想だにしなかった行動に暫く思考が追いつかず、気づいた時には落とした本に折り筋がくっきり残っていた。



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