東雲さん家の食卓には【完】

炬燵×蜜柑×ジャンケン /ついでに…



一度炬燵に入ると中々抜け出せないのはみんな同じで、出た時はオレだって最小限に事を済ませたい。



「あ、蜜柑終わった。」


「「…………。」」



この言葉はある意味ゴングと同じだ。


誰もが蜜柑は食べたい、だがしかし、炬燵という楽園から抜け出したくはないのだ。


数歩先のキッチンまで取りに行くのを皆無言で拒む。



何故ならば…

” ついでに ”

がもれなく付いてくるからである。



「ついでにお茶いれてきて。」

「ついでにお菓子持ってきて。」

「ついでにトイレ…あ、自分で行くわ。」



阿保なことを言ってくるヤツもいる。


この ” ついで ” がオプションで付く限り、戦いは続くのだ。



「俺さっき行ったから二人のどっちかで。」



アカ兄はいつの話をしてるんだ?



「……………。」



ミコト、寝たふりは通用しねぇ、起きろ。


炬燵の中でケリを入れる。



「ジャンケンな。」



「「「ジャンケン、ポン!」」」



「えー、また俺〜?3回勝負にしよー?」



ふざけるな、さっさと行ってこい。



「ついでにチョコ持ってきて。」


「私お茶飲みたーい。」


「なんかさぁ、” ついで ” の方が仕事量多い気がするのは俺だけかなー?」





「「…………。」」





知るか。





悔しかったらジャンケンに勝つんだな。




まだ暫く続くこの戦いは決して負けられないのだ。





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