東雲さん家の食卓には【完】

アケオメコトヨロ /報・連・相



「あー、アレ食べたい。」


「ああ、アレね。美味しいよね。」


「アレ?何?何?」


「アレだよ、菓子みたいなヤツだけどしょっぱいヤツ。」


「卵がたっぷりの…なんだっけ?」


「ほうれん草が入ってる?」


「「それそれ!」」








東雲さん家のポパイの呪文









◇◆◇長男アカネeye




「美味しいね…。」

「これはこれでな…。」



どうやら同じほうれん草を使ったお菓子っぽい料理でもパウンドケーキではなかったらしい。


双子同士では分かり合えているようだが、こっちには全く伝わってこない。


せめて名前だけでも思い出してほしい。


そして…



( 二人で通じ合わないでよ!お兄ちゃん寂しい! )



「アレってタルト?パイ?」



ミコトが言うと



「オレはサクサクのパイ派だ。」



ヒカリが最後の一欠片を口にしながら言った。


パイ?

タルト?

卵たっぷりでほうれん草…



「あ!わかった!」


「えっ?!本当?!」


「マジで?!」



期待に満ちた眼差しを二人から向けられる。



「キッシュでしょ?」



絶対そうだ!


だってタルトっぽくてパイみたいだし、卵をたっぷり使ったお菓子みたいな料理!ほうれん草も入ってる!


絶対キッシュだ!



「「???? 」」



え?

何その顔?



「キッシュ…?」



違うの?!



「何それ?」



え、えええぇぇぇぇ〜?!




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