東雲さん家の食卓には 2nd【完】〜番外編完結〜

冬のはじまり /White Xmas



「あ、…雪だ。」







東雲さん家の雪降る聖夜








◇◆◇長男アカネeye




「アカネー、本当にいいのー?送るよー?」


「いい。」


「…じゃあ気をつけてねー?またねー?」


「ん。」


「…本当に、」


「しつこい。早く行け。」



そう言ってアズミのSUVを見送った。


どうせ暇だしね。


たまには散歩もいいかな、と。


あ、普通の散歩だからね。


喧嘩はしないでって言われてるからね。


そんなことを頭の中で呟きながら "café梟の森" を後にした。



ミコトもヒカリもいないから夕飯を作る気も起こらず、アズミに誘われるまま参加した合コン。


同じ大学の顔見知りばかりで、合コンというより飲み会のような感じだったが、それなりに盛り上がって、それなりに楽しかった。


こんな日に馬鹿げてると我ながら思ったけれど、ミコトがいないなら何処にいても何をしていても同じだ。



「あ、…雪だ。」



チラチラと舞い始めた粉雪に手を伸ばす。


その先にキラキラと輝くイルミネーションを
眺める恋人たちが視界に入った。


あの恋人たちから見たら俺はクリスマスに一人で過ごす寂しい男に見えるのだろうか。



…ていうか俺のことなど見えていないだろうね!



「ふっ…。」



何だか自虐的になり笑ってしまった。


毎年家族で過ごしていたクリスマス。


今年は初めてのひとりの夜。


長い長い聖夜になりそうだ。




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