東雲さん家の食卓には 2nd【完】〜番外編完結〜

もうすぐ春 /卒業



「ミ〜コ〜ト〜!!」


「ソ〜ノ〜カ〜!!」


「ヒ〜カ〜リ〜!!…って僕らは一緒か!」


「気づいたら離れろや。」


「ずぅっと一緒だね♡」


「キモいわ!」









東雲さん家と卒業生










◇◆◇高校生ミヤビeye




桜の蕾も膨らみ始め、もうすぐ春だなぁと感じる。


この学校まで続く石畳みの坂道を歩くのもあと何回かな…


なんて少しおセンチになっていたら、



「おはよう。」



ソノカに肩を叩かれた。



「おはよう。今日も可愛いね。」


「知ってる。ミヤビくんも爽やかだこと。」


「「あははは。」」



ソノカとはいつもこんな感じ。


お互い大学は一緒だけれど(エスカレーター式だから)学部は違うからこんなふざけた挨拶を交わすのも、



「今日でおしまいね。」


「…そ、うだね。」



少し淋しく思うのは僕だけなのかな。


しょぼーん。



「制服着て歩くのも。」


「え?そこ?」


「え?」


「いや、卒業すると今までみたいにつるまなくなるなってことかと…。」



そう言ってソノカを見ると、丸くて大きな瞳をさらに大きくして僕を見ていた。


そして、その瞳を伏せると、



「ミヤビくんて淋しいこと言うのね。」


「え、そういうわけじゃ…、」



ないんだけど…


実際そうならざるをえない気がしなくもない…


てか…


つかう?


その手を僕に?!


不覚にも少しドキッとしちゃったよ〜。


無駄遣いだからやめようね、ソノカちゃん。



「クスクス、冗談よ。あ、でも、ミコトとは
会う頻度が減っちゃうかなぁ…。」


「学生と社会人じゃ生活リズムが違うからね。淋しい?」



先程のささやかな仕返しも兼ねて少し意地悪く尋ねる。



「淋しいわよ。でもミヤビくんもでしょ?
ミコトのこと好きなんだから。告白しないの?」



仕返しなんてするもんじゃないな。


とんでもないことが返ってきた。



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