東雲さん家の食卓には 2nd【完】〜番外編完結〜

夏の終わり /温泉へ行こう!



「ちょっと肌寒いね。」


「こっちにおいで。」


「…………。」



(あ"ー!?あ"ー!!)











東雲さん家とバブルマジック














◇◆◇長男アカネeye




チケットには有効期限的なものがある。


引き出しの中で眠る温泉旅行招待券も然り。


去年の夏にミコトと浴衣コンテストで優勝
した時の商品だ。



ミコトと行きたい!



でもミコトは仕事をしているわけだし。


この間もミヤビくん家へ行く時に休みを取っているわけだから、またとなると取りにくいだろう。



「来週いっぱい仕事休みになったー。」


「へ?」



仕事から帰り、キッチンに立つ俺の横で丸1日かけて作ったチャーシューの切れ端をつまみ食いしながら報告するミコトを見る。



「なんかお店の空調が壊れちゃったらしくて、それがけっこう酷いらしくて、検査と工事が入るから営業できないんだって。」


「ミコトは出勤しなくていいの?社員だけど…。」


「うん。エライ人だけ。あとあまり休み取ってないからって有給くれたの。」



ミコトはそう言うと「チャーシュー美味しい。」と笑った。


チャンス!


これチャンスじゃん!



「ミコト!」


「ん?」



細く柔い肩を掴むと見つめられ、心臓がドキリと跳ねる。


でも言わなくちゃ。


大丈夫、自信持て俺!


ゆっくり深呼吸をして…



「一緒に温泉に行こう!」



言った!


言ったよ!


超ドキドキだよ!


恐る恐るミコトを見る。



「…………。」



ミコトは目を大きく見開いて、数回瞬きをした。



「…だめ、かな?」



顔を覗き込み尋ねると、



「いいよ…。」



耳まで真っ赤にしてミコトが呟いた。



…………。



か、可愛い過ぎかよ…。



俺の彼女。





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