東雲さん家の食卓には 2nd【完】〜番外編完結〜

冬のはじまり /譲ってあ・げ・る



「ゆずゆ!ゆずゆ!ゆずゆ!」


「かぼちゃ!かぼちゃ!かぼちゃ!」


「とーじな。冬至。わかったから。」







東雲さん家の冬至








◇◆◇次男ヒカリeye




今日は一段と冷えこむ。


嗚呼、こんな日は…


すぐにでも炬燵に潜り込んでゲームがしたい。


そう思いながら家路を急ぎ、凍える手で玄関を開けると、



「ん、?」



そこはかとなく漂う柑橘類の香り。



「ゆずゆ!ゆずゆ!ゆ…あ!おかえり!」


「…ただいま。何やってんの?」



籠を持ったミコトは廊下に置いてあるダンボール(ばあちゃん家から届いた物資)をガサゴソ
させていた。



「ゆずゆ!ゆずゆ!」


「柚子?」



あー、だからこの匂いがするのか。



「あ!ヒカリ着替えるよね?寒かったよね?」



ぎゅっ!





両頬を手で押さえられる。



「っな!?何すんだよっ!?」



急に触んな!



「はい、どうぞー。」



と、言われ渡されたのは籠いっぱいに入った柚子。



「は?何?」


「一番風呂、譲ってあ、げ、る!柚子だけに!クスクス…。」



有難く頂くとしよう。



でも…


最後の一言いらなくね?


一人馬鹿ウケだけどいらなくね?


そんな面白いか?







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