月華Ⅰ

前へ /学校

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朝。



少し懐かしく感じる赤のチェックのリボンをキュッと結んで鏡の前に立つ。





目の前にいるのは見飽きた制服姿の自分。


何も構わずにただ下ろしているだけの漆黒の髪。

無気力そうな目をして、少しだけ短めにはいたスカートにベージュのセーターの上にボタンを空けたブレザーを纏う。






可愛くもなければ性格も冷たい。

そんな自分が本当に嫌で。

白龍から出たときは本当に死のうかと思った。






でも、今日はいつもの自分より表情が柔らかく見える。


もちろんいつもみたいに無愛想に鏡を見つめているだけなんだけど。

なんというか、雰囲気が前よりも丸くなった感じがする。





どれも全部司のおかげ。

拾ってくれて。無条件に愛を与えてくれて。

前へ進ませてくれて。





今日学校にいくのは確かに怖い。

男子もいれば、女子達が白龍に戻ったのを聞いて何を言ってくるか分からない。

それに白龍の面子と必然的に会うことにもなる。

また、倉庫にも良くかもしれない。








考えれば考えるほど怖いけれど。

司がいてくれる。独りじゃない。

それに、昨日家に一度帰って戻ってきたときに組員さんたちが

”綾乃さん!お気をつけて!!なにかされたら言ってくださいね!ぶっ殺してきますから!!”


とシャレにならないことを皆が言ってきたので苦笑してお礼を言っておいたが、内心とても嬉しかった。


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