維新静岡史

蓬莱橋

牧之原開拓は静岡藩が行った大事業であった。しかし、武士からいきなり野良仕事を始めた士族達には分かっていた。自分達が武士の身分をなくしたように、やがては、藩という制度もなくなり、殿様という身分もなくなることを、ある時、牧之原開拓士族の隊長である中条景昭と副隊長である大草高重が相談をしていた。「武士階級がなくなると同時に殿様もこの世からなくなる、静岡藩の殿はま
だ幼年であるが、今、我々はその藩から生活費を支給されている。ここで一度殿を招いて初志を貫いている決意を見てもらいたい」と、殿様を牧之原に迎えることを計画した。

  • しおりをはさむ
  • 9
  • 0
/ 230ページ
このページを編集する