THE BOY in the BOX

1 /nao

「ピピーーーッ」


相変わらず、この体育館の音響効果には目を見張るものがある。
ただのホイッスルがここまで響くなんて。


試合終了の合図とともに駆け寄ってくる選手にタオルとスポーツドリンクを手渡しながら、岡本直美はこんなことを考えていた。


と、いうのも、何か他のことに集中していないとやってられないと考えたのだ。


「あれ、岡本!ハルトの分は?」


にもかかわらず。


「なんで私に聞くの」


「だって、"彼女"だろ?」


余計な問題は私にしがみ付いて離れない。


ー・・、でたよ。



岡本直美と小野春人が付き合っている。
こんな噂が流れたのは先月のことだ。

バスケの試合の帰り道に小野春人が私を家まで送ってくれたところを誰かに目撃されたからだ。


別に、それは今に始まったことじゃない。


春人と直美は以前から兄妹のように仲が良かった。いつから、と言われたら…そこまで思考して直美は一瞬表情を曇らせる。



「ー・・別に、彼女じゃない。」




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